ダイエットの為にカロリーを抑えたい、カロリーがないものを飲んだり食べたいということは誰でも一度はあると思いますよね。
今ではソフトドリンクやアルコール飲料、飴やチョコレートなどにも「ノンカロリー」、「カロリーゼロ」、「カロリーオフ」といった表示が当たり前になってきています。
ところで、この「ノンカロリー」、「カロリーゼロ」、「カロリーオフ」の違いはどういうものなのでしょうか?
「オフ」よりも「ノン」や「ゼロ」の方がカロリーはカットされているのはわかりますが、どれだけの違いがあるのでしょうか?
カロリーゼロは全くのゼロではない
まず、「カロリーゼロ」と「ノンカロリー」の違いですが、違いはほとんどなく同意といっていいと思います。使いまわしや使い勝手の違いがあるだけです。
では、実際のカロリーは全くゼロなのかというと、ゼロではなく、厚生労働省によって定められた栄養表示基準によりますと、「ノンカロリー」と「カロリーゼロ」の定義は、食品100g(飲料100ml)あたり5キロカロリーに満たないこととあるのです。
よって、5キロカロリー未満のカロリーがあっても「カロリーゼロ」または「ノンカロリー」と表示してもいいわけです。
一方で、「カロリーオフ」は、食品100gあたり40キロカロリー以下、飲料100mlあたり20キロカロリー以下のものとされています。
食品であれば、「カロリーオフ」は「カロリーゼロ」比べて8倍もあるということになるのですね。
甘いのは人工甘味料が入っているから
食品で飲料でも、「こんなに甘いのにどうしてカロリーゼロなの?」って不思議に思ったことはありませんか?
よく成分表示を見てみると、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)※Kはカリウム と書いてあります。
これがカロリーが高い砂糖の代わりに使われている甘み成分なのです。
人工で作られたものですから人工甘味料というものなのです。人工甘味料は成分表記では糖質の分類となります。
しかし、これは人間の体で消化できないんですね。ですから、カロリーはない、すなわちカロリーゼロと表示できるのです。
人工甘味料と糖について
人工甘味料を語る前に、まずは「糖質」とか「糖類」というものがどういうものなのかをお話したいと思います。
おおよその人は、「糖」というものは太るとか、取りすぎると糖尿病になる、というイメージを持っているのではないでしょうか?
よって、あえて「糖類ゼロ」のコーラとかアルコール飲料を選ぶ人が多いのもわかりますよね。
そもそも「糖質」と「糖類」は何が違うのでしょうか?
両方とも炭水化物の一部なのですが、炭水化物の中に「糖質」があり、さらにその中に「糖類」があるという関係になります。
我々がイメージする砂糖に近いものは「糖類」の方となり、ブドウ糖や果糖もこちらの方になるのです。
一方、「糖質」とは炭水化物と同義なのですが、食品成分表示においては、炭水化物のうち食物繊維を除いたものとなります。
食物繊維は消化吸収されずに糖質だけが消化吸収されます。
「糖類」もこの「糖質」に含まれるわけですが、糖質には糖類以外にも多糖類(オリゴ糖、デキストリンなど)、糖アルコール(キリシトール、マルチトールなど)、人工甘味料(スクラロース、アセスルファムK)などがあります。
いわゆる人工甘味料として使われるものは、糖質ではありますが糖類には入らないもので、「糖類ゼロ」と謳っているものには、甘さを出すために人工甘味料が使われ糖質が入っていることもあるのです。
人工甘味料(スクラロース、アセスルファムK)は安全なのか?
人工的に作られた人工甘味料は安全なのでしょうか?
その疑問はやはり残ります。
なぜならば、これらは元々自然界に存在していない化学合成物質だからです。
まだこれらは認可されたばかりで人体への影響がはっきりわかっていないのです。
また、何らかの病気になっても、人工甘味料が原因であるということも究明できないと思いますし。
そもそもカロリーゼロを謳うために、こうした人工甘味料で代用されるようなことは賛否両論があると思います。
ダイエットやダイエット商品が注目されるほど、カロリーゼロやノンカロリーと謳えばモノは売れるかもしれませんが、大事なことは人体にとって安全であるということです。
いずれにしても飲み過ぎたりすることは避けた方がいいかもしれませんね。