秋が深まりつつ季節になると美味しい果物がみかんです。
お正月や冬には必ず食べると言っても過言ではありませんよね。そして、みかんには風邪を予防するビタミンCが豊富に含まれています。
さて、このみかん、あなたは食べる時どの部分まで食べますか?
1.白い筋(スジ)も薄皮(袋)もそのまま食べる
2.白い筋だけは取って薄皮ごと食べる
3.白い筋も薄皮も食べずに中身だけ食べる
4.一番外側の厚い皮までも食べる
まっ、4.はほとんどないと言ってもいいでしょう。
一番栄養があり体に最もいいのが、1.の筋も薄皮もそのまま食べる食べ方です。
逆に、これらを食べないのは、体にとってかなり損をしていることになるのですよ。
■白い筋(スジ)ってそもそも何なの?
私は昔からみかんを食べる時、この白い筋が「うっとしいなあ~」と思っていました。
外皮をむいた時に、これがたくさんついていると念入りに取っていたものです。
歯や舌にからまる感じがしてイヤでしたね。
しかし、この白い筋が栄養があり、体にとって効果的なものだと知ってからは進んで食べるようになったのです。
白い筋の名称はアルベド
この白い筋は、専門的には「アルベド」と呼ばれるもので、果実に必要な水分な栄養を運ぶ働きをしている繊維なのです。
このアルベド、実に食物繊維とビタミンが果実以上に豊富に含まれています。
このビタミンはビタミンPというもので、その中の1つである「ヘスペリジン」という栄養素になります。あまり聞いたことない名前ですよね。
このヘスペリジンを白い筋は果実の300倍も含んでいるのです。
ヘスペリジンの効果とは?
このヘスペリジンというのは、みかん由来のポリフェノールなのです。
みかん等のかんきつ類に多く含まれています。
そして以下に効果があるとされているのです。
・毛細血管を強化
・血管をしなやかにして動脈硬化を予防
・血流の改善
・血中のコレステロール値を適正
・抗アレルギー作用
特に血管、血液に対する効果が期待されていることから、ヘスペリジンのサプリメントも最近はかなり増えています。
ペクチンという栄養も豊富
薄皮や白い筋には、「ペクチン」という栄養素も含んでいます。
これは食物繊維の一種です。実に、果実の4倍も多く含まれているのです。
大腸内の水分調整を行い大腸の環境を整えます。
すなわち、便秘解消の効果が期待できるわけですね。
本当は一番外側の厚皮(外皮)に豊富に含まれている
実は、このヘスペリジンやペクチンが一番多く含まれているところが、薄皮(袋)でも白い筋(スジ)でもなく外側の厚皮なのです。
でも、これをそのまま食べろと言われてもできませんよね。
この食べ方で代表的なものがマーマーレードジャムです。
皮ごと食べるので栄養価はあるのですが、砂糖の糖分があるため食べ過ぎに注意が必要です。
また、「陳皮」といって漢方薬にも使われているのです。
みかんの外皮を干乾しにしてお湯で煎じて飲みます。
咳どめや冷え性に効果を発揮すると言われていますよ。
まとめ
みかんはできるだけ全部食べるのがいいですね。
特に、年齢を重ねるごとに血管は弱く硬くなってきます。
全部食べることによってそれが改善されるすればうれしい限りです。
今日から、白い筋も薄皮も残さず食べてみてはいかがでしょうか?
ただ、食べ過ぎには注意してください。
みかんはどうしても5個、10個と食べ過ぎてしまいます。
あまり食べ過ぎると手のひらが黄色くなります。
これは柑皮症(かんぴしょう)という症状です。
みかんに含まれるβカロチンが、体内をめぐる過程で蓄積、沈着して皮膚が黄色くなってしまうのです。
心配する病気ではありませんし、ほっとけば直りますが、必要以上に食べ過ぎず、1日3個程度にすることが大切です。