接待ゴルフをする時のマナーと心得は、初心者や経験の乏しい方には大変難しいものがあります。
特に、重要な商談がからんでいるタイミングや、普段は話もしてもらえないような取引先の役員や社長とプレーする時は、どう振舞ったらいいのか? どういう話をしたらいいのかで悩んでしまいます。
また、相手の腕前やその日の調子によっては、自分のスコアやプレーにも気をつけなければなりません。
とにかく、最も重要なことはプレーが終わった後に、
・今日は本当に楽しかった!
・休みだったがゴルフをしてよかった!
・また、あなたと一緒にプレーしてみたい!
と思っていただかなければなりません。
接待は、あくまでもお客さんに楽しんでもらうことが第一なんです。
自分が楽しむとかは楽しまないとかは二の次なんです。
ちなみに、私は年間50回程ラウンドしますが、そのうち40回程が接待ゴルフです。
知名度のある上場企業の役員や部長の方々とのお付き合いですが、そこで得た経験やコツを踏まえて接待ゴルフが大成功する方法と、必ず守りたいマナーと心得をお伝えしたいと思います。
目次
■まずは自分の腕前を認識すること
プレーをする前に大前提となるのが自分のレベルの認識です。
そもそも100を切れない腕前の人は接待ゴルフはしない方が無難です。
はっきり言って足手まといになり、お客さんに迷惑をかけてしまう可能性がかなり大です。
まずは、平均スコアが90台になるまで練習やラウンドを続けて、接待ゴルフはそれからにしましょう。
■プレーについて
(前日)
1.手土産の用意
前日までに、終わってお別れする時に渡す手土産を用意します。
金額は3,000円ぐらいのものでいいでしょう。
季節のお菓子や和菓子が妥当です。もし、事前にお客さんの好きなものが分かっていればそれがベストではあります。
(当日)
2.ゴルフ場での待ち合わせ
集合時間の30分前には受付と着替えを終えてお客さんを待ちましょう。
お客様さんの車が来ましたら、玄関前まで出向いて挨拶をします。
そして受付をサポートして、お客さんに着替えをしていただきます。
3.プレー前
①ボールの準備
お客さんに使っていただくボールを事前に買っておいて渡します。
1スリーブ(3個入り)を1つ、または2つ、「これ、よろしかったら今日お使い下さい」と言って渡します。
※お客さんが普段使っているブランドが分かっていればそれがベストですが、分からなければ有名メーカの高い値段のを購入します。
②お茶やスポーツドリンクの準備
お客さんの好きなものを聞いて購入してください。
4.プレーについて
さあ、いよいよプレーです。
お客さんの調子と自分の調子、キャディーの善し悪し、天候、ホール毎の進み具合(つまり具合)は流動的なものとなりますので、適時適所に対応しないといけません。
(行うべき重要事項)
これらは接待ゴルフには最低限必要な基本事項ですので必ず守りましょう。
①スピーディーなプレー
アドレスにはいったらすぐに打ちます。素振りを何回もするのもNGです。
フェアウェイ以外にボールが行った時は、常に3本くらいクラブを持って走ります。
②仕事の話はしない
相手は仕事を忘れてゴルフを楽しみたいのです。仕事の話はこちらからしてはいけません。
③ナイスショット、ナイスオン、ナイスタッチは、多少大げさでもいいので褒めまくる
素晴らしいショットをしたなら褒められてイヤな人はいません。ただし、お世辞やわざとらしい褒め言葉は逆効果になります。
④OB、ミスショットには黙っている
逆にミスしたときには何もしゃべってはいけません。下手なことを言うと変に捉えられてお客さんがカチンとくることもあります。
⑤積極的にコミュニケーションを取って会話を楽しむ
カートに乗っている時やフェアウェイを一緒歩いている時は、ユーモアや雑談することを心がけて下さい。
⑥自分のプレーに言い訳や愚痴を言わない
終わったショットに対していつまでもグダグダ言っていると人間性が疑われかねません。器量の小さい人間とかネガティブな性格と思われ、場合によっては二度と一緒してもらえないかもです。
■要注意!!どうしてもやってしまいがちなこと
18ホールも回ると、どうしてもやってしまいがちなことがあります。
それは、良くも悪くも自分のゴルフに夢中になってしまうことです。
何度もOBをたたく、ダフリやチョロばかり、バンカーで大たたき、その結果スコアがガタガタで頭に血が上ったり、ヤル気が全くなくなったりすると回りの雰囲気が一気に悪くなります。
逆に、ショット、パットも絶好調でベストスコアが出るのではと思うくらいのスコアが続くと
もう、自分のプレーにのめり込んでしまい、接待ゴルフということを忘れて周りが見えなくなってしまいます。
始めにも言いましたが、接待ゴルフはあくまでもお客さんの為のゴルフです。自分の調子やスコアなんていうのはどうでもいいのです。
お客さんに楽しんでもらうことがすべてなのです。
そこを決して忘れてはいけません。
■プレー終了後
プレーが終了後は、食事をしたりお茶を飲んで今日一日を振り返って談笑する時間です。
①入浴
チャンスがあれば湯船に一緒に浸かって、今日のプレー話をするのがいいです。
なかなかお客さんと裸の付き合いをする時間はないですからね。
②食事
一番ざっくばらんな会話ができる時です。今日のゴルフの話はもっともですが、仕事の話に持っていくことも大事です。固い話は雰囲気的にもNGですので、和やかな雰囲気の中で仕事の話も織り交ぜて会話を弾ませることです。聞きたいポイントを外さないようにすることですね。
③お見送り
いよいよ本日の懇親が終わりです。
お客さんに車を取りに行っていただき、その間にお客さんのゴルフバッグとカバンを玄関に出しておきます。
お客さんが車が来たら、バッグとカバンを車に入れて、手土産を渡します。
お客を見送りしたあと、会計を終えたらすべて終了です。
大変お疲れ様でした。